2020年から、小学校でプログラミング教育が必修化されます。“プログラミング”という言葉を聞くと、なじみのない人にとっては全く未知の世界であり、専門性の高い難しい分野の技術だというイメージがありますよね。「子供に質問されても答えられない…」なんて、戸惑っている親御さんも多いのでは?そんなパパさん、ママさんも子供と一緒に学べる、株式会社キノトロープが提供するロボットプログラミング教室をご紹介いたします。
代々木上原駅からほど近い場所にある株式会社キノトロープは、主に企業向けのウェブコンサルティング、制作、運用までを一手に請け負う、この土地で25年続くウェブ業界の老舗。大好評だった第1回目に続き、もうすぐ第2回目が開催されるとのことで、キノトロープの佐藤千草さんにお話をうかがってみました。
左が佐藤千草さん、右が加藤光郎さんです。遊び心いっぱいの、おしゃれなエントランス!
富ヶ谷新聞:
「7月末に開催されたロボットプログラミング教室が大好評だったとうかがいました。どのようなコンセプトで考案されたのでしょうか?」
佐藤さん:
「小学生から理解できるような内容で、とにかく楽しいという経験の中で、自然に学びのある時間になるようにカリキュラムを作りました。プログラミングと言っても、実際に難しいプログラミング言語を学ぶとかではないんです。最終的な目的としては、2020年に義務化されるプログラミング教育に向けて、論理的な問題解決能力を身につけましょうというコンセプトで考えました。」
富ヶ谷新聞:
「なるほど。プログラミングと聞くと難しそうですが、“ロボット”と付くだけで、なんだかワクワクする響きですよね。ロボットプログラミング教室は佐藤さんのアイデアだったのですか?」
佐藤さん:
「元々は私のアイデアなんですけど、思いついたところで一人ではできないので、まずは社内でアイデアを提案するための資料を作ったんです。最初は、わりと難しめな中高生向けのロジカルな内容だったんですけど、社長に提案したところ、”そういうのは子供に受けないから、もっと自分で形を作って、自分の何かに活かせるような方向の方が良いんじゃないか。小難しいこと言わず、もっとシンプルに楽しいことにフォーカスしてやってみたら?”とのアドバイスがあり、もう少し対象年齢を下げて考え始めたんです。」
富ヶ谷新聞:
「普段の業務とは全く違うようなアイデアでも、柔軟に受け入れてもらえるほど魅力的な提案だったんですね!そこからどのように実現に向けて動き出したんですか?」
佐藤さん:
「確かに普段の業務とは違うものではあるんですけど、元々は企業向けにウェブを通じて問題解決をする提案をしている会社なので、そういうノウハウに長けたスタッフが揃っているんです。そこで、優秀なスタッフとともにブレストをしながらアイデアを広げ、カタチにしていった感じですね。キノトロープだからこそできることがあるんじゃないかなと思っていました!」
富ヶ谷新聞:
「そうなんですね。最初は意外な感じでしたが、納得です。どんなきっかけでアイデアが生まれたんでしょうか?
佐藤さん:
「私自身は20年以上エンジニアをしてきていて、キノトロープに来てから13~4年になります。そこそこ古株になってきて、好きなことだから本業のウェブを構築するという仕事の中で追及するものもあるし、スキルアップも可能なのですが、この先どうしていこうかなという思いも少しあったんです。本業は本業で切磋琢磨していくんですけど、自分がやってきたことを活かして、外に何かを発信できないかなと思っていたんですよね。そんな風に考えていたところで、2020年からプログラミングが小学校で義務化されるということになり、周りからも「それなに?」とか、子供がいる人も「どうすればいいの?」と戸惑う声を聴くようになったことがきっかけかもしれません。」
富ヶ谷新聞:
「積み上げてきたキャリアを活かせるベストなタイミングだったわけですね!」
佐藤さん:
「そうなんです。それで、プログラミング教育って具体的に何するんだろうと思って調べ始めました。文部科学省の説明によると、実際にプログラミングを学ぶのではなく、プログラミング的思考、つまり、論理的な問題解決能力を養うための考え方を学ぶんですね。例えばパソコンではなく、紙を使って、「これをこう動かすと、こういう結果になる」という、目指す結果のために何をすべきかを考えられるようなカリキュラムになっているということがわかりました。」
富ヶ谷新聞:
「大人も身に着けたい考え方ですね(笑)。」
佐藤さん:
「もちろん大人にも必要な能力で、そういった思考を身に着けたいという人もたくさんいるんですけどね(笑)。やっぱり次世代の、これから大人になっていく子供たちに伝えたいなと思って、ロボットプログラミング教室を考案しました。
富ヶ谷新聞:
「教材はやっぱりパソコンを使うんですか?ロボットというのが、どんなものか想像つきませんが(笑)。」
佐藤さん:
「パソコンも使いますが、試行錯誤の末、教材として、Lego Boost(レゴ・ブースト)というプロダクトを採用することにしました。レゴなら誰でも知っていてなじみがあるし、親御さんも安心ですよね。もちろん、子供たちもみんなレゴが好きですから。」
富ヶ谷新聞:
「レゴでロボットを作るんですか?プログラミングとどう結びつくのか、ワクワクしてきました!」
佐藤さん:
「このLego Boostは、教材というよりは知育玩具なんです。この一箱で、何種類もの違う形のロボットを作ることができるんですよ。初回では、バーニーくんという基本のロボットを使いましたが、次回は猫のロボットを使う予定です。ただ、授業では、ある程度カタチになっているところまで組み立てられている状態からスタートします。」
富ヶ谷新聞:
「へー!大人でも面白そうですね。第1回目はどんな内容だったんですか?」
佐藤さん:
「授業は休憩を挟みながら3時間で完結する内容です。まずは、親御さん向けに簡単な説明をし、パソコンを親子1組に1台用意して、基本操作を簡単に練習するところから始まります。」
佐藤さん:
「それが終わったら、いよいよロボットを組み立てて動かしていくという流れになります。いろんな課題をクリアするためにどうすれば思い通りにロボットを動かせるかを考えながら進めていく感じですね。操作は無料の専用アプリからプログラミングをすることで、自在にロボットを動かせます。」
富ヶ谷新聞:
「子供たちはゲーム感覚で遊んでいるような感じだけど、アクティビティはロジカルになっていくわけですね。」
佐藤さん:
「そうなんです!課題をいくつかクリアした後、最後は自分で好きなプログラミングをして、好きなようにロボットを動かしましょうという課題になります。それを、みんなの前でどんなプログラムをしたかを説明し、発表して終わります。」
富ヶ谷新聞:
「自発的な問題解決だけではなく、プレゼンテーション能力まで上がりそうですね!」
佐藤さん:
「どんなプログラムを考えて作ったのかを、一言でも自分で説明することで理解につながっていくんですよね。」
富ヶ谷新聞:
「第1回目は大好評だったとお聞きしましたが、具体的にどんな反響でしたか?」
佐藤さん:
「初回だったので、マイナートラブルはあったものの、満員御礼で親御さんにも子供たちにも楽しんで喜んでもらえて大成功でした。子供そっちのけでお父さんの方が夢中になってしまっている人もいましたよ(笑)。続きものではなく、一回で完結する内容なんですけど、第2回目にもお申し込みいただいている方もいらっしゃいます。」
富ヶ谷新聞:
「1回目と内容は変わるんですか?」
佐藤さん:
「基本的な流れは同じですが、全く同じ内容というわけではないですね。」
富ヶ谷新聞:
「ロボットというと、男の子が好きなイメージですけど、女の子の参加もありました?」
佐藤さん:
「男女比は半々くらいで、女の子でも夢中になって楽しんでいましたね。全体のアンケートでは、ちょっと難しかったけど、すごく楽しかったという声が多かったです。あんまり簡単だと、やりがいを感じられず、飽きてしまいやすいですからね。」
富ヶ谷新聞:
「教室、授業というよりも、週末に親子で参加するワークショップのような感じですね。平日働くママさん、パパさんにも嬉しい週末イベントですね!しかも、手ぶらで行けちゃうのもいいですね!」
佐藤さん:
「そんな感じで楽しんでもらえたらと思います。一度参加して、ノウハウを知ったら、おうちでもできるので日常的に触れてもらいたいです。今、プログラミング教育の教材はたくさん出ていて、教室も数多くありますが、ほとんどはかなりアカデミックなカリキュラムなんです。キノトロープのプログラミング教室は、入門編ともいうべき自由度の高いものなので、より子供たちに自由に楽しんでもらいながら、自分で考えることを覚える体験になったらいいなと思っています。」
Lego Boostはこちらで購入できるようですよ!
プログラミングという言葉に対する先入観、イメージ、苦手意識は大人の方が強いかもしれません。それを払拭し、誰でも楽しめる内容であるロボットプログラミング教室では、子供だけでなく、大人にとっても大きな学びがありそうです。
第1回目は、個人のSNS発信からの口コミであっという間に満席になってしまったロボットプログラミング教室。なんと、「大人はダメですか?」という問い合わせもあったそうです。第2回は11月9日に開催されますよ。定員は10名ほどですので、お申込みはお早目に!
ロボットプログラミング教室
日時:11月9日(土) 14:00スタート
場所:株式会社キノトロープ
受講料:5000円(1回完結)
渋谷区大山町45-14
千代田線・小田急線 代々木上原駅より徒歩約6分
★前回の授業の様子などはこちらをご覧ください。
https://robotland.tokyo/
佐藤さん、加藤さん、ありがとうございました!
取材/文:hazuki