春から夏へ!緑の麻婆はもう食べた? 夏色のネクストバッターズサークルの魅力に迫る!

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昨年11月にオープンして以来、アイデア満載のお料理のおいしさと、お店を率いる志摩さんをはじめとしたスタッフのみなさんが作り出す雰囲気で多くの人々を魅了しているネクストバッターズサークル。半年ほどしか経っていないにも関わらず、数々のメディアにも取り上げられ、連日にぎわっている今注目の居酒屋です。この度、春夏の新メニューがいろいろ登場したとのことで、ネクストバッターズサークルの魅力に迫るべく、店主の志摩幸司さんにお話をうかがってきました!

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いろいろ気になるネクストバッターズサークル

一体何のお店なのか、長くて覚えられなさそうなのにインパクトがあるから気になってしまう店名。ミステリアスなロゴ。遊び心がいろいろなところに現れていて、創意工夫を凝らされたお料理にはちょっとしたヒネりとサプライズがある。個人的にはそんな印象の楽しい居酒屋。気にしなければ気づかないような変化やクセ、個性があふれていてワクワクするんです。

飲み物のセレクトにもこだわりを感じます!ホッピーは赤。グラスワインもいろいろ選べて、出汁割りなんてシブいものまで。

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そして、この春は、映えるいちごいっぱいのごろごろサワーも。しかも、このごろごろサワーは追い酎ができるので超お得!飲み物だけでもあらゆるニーズに応えてくれそうな、懐の深さを感じます。

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グラスワイン、パッケージもかわいい!

春のイメージは”グリーン”

志摩さん:
「春のイメージは”グリーン”なんです。映(ば)えるのは緑!ゴロゴロサワーも緑の何かを考えてもいいかもなと思ってます。個人的には、映えるってなんやねん!って思うこともあるけど、多分、見た目のかわいらしさなんでしょうね。かわいいっていうことが重要なのかなと(笑)。」

というわけで、グリーンな春の新メニューを早速いただくことに!

志摩さん:
「超フツーなんですけど、ちくキューいかがですか?今日(取材日)からメニューに載せるんですけど、鯛ちくわと、高知のおいしいきゅうりのシンプルな普通のちくキューです(笑)。」

「普通」って言うけど、きっと志摩さんのことだから、何かしらひとヒネりあるんでしょ?なんて思いつつ、ワクワクしてました。

志摩さん:
「鯛ちくわももちろんなんだけど、このきゅうりがね、本当においしいんです。ずっと仲良くしてもらっている高知の農家の長崎さんという方から買ってるんです。長崎さんはね、バジルとか、他にもいろいろ栽培してるんですけど、2013年には日本でナンバーワンのきゅうりを作ったんですよ!」

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富ヶ谷新聞:
「それは気になります!きゅうり大好きなので!っていうか、ちくわもきゅうりも大きいですね!」

志摩さん:
「でしょ?映える?映えないか(笑)。」

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どーーーーーーーーーん!!

志摩さん:
「斬新でしょ(笑)?」

富ヶ谷新聞:
「斬新ですね(笑)。このソースは何ですか?」

志摩さん:
「これは七味マヨネーズ。ケチャップも少し入ってるから七味オーロラな感じ。」

富ヶ谷新聞:
「おいしそう!いただきます!まずはソースなしで。」

ダイナミックに盛りつけられてはいるものの、見た目は至って普通のちくキュー。ところが、この鯛ちくわの味の深さにビックリしました。噛めば噛むほど旨みが強く出るのですが、食感が強いので噛まずにいられないというオイシイ無限ループ!そして、それに負けないきゅうりのウマミよ・・・!それぞれの味が濃くしっかりしているのに、どちらにも負けていないし、殺してもいないという最強のちくキューです。シンプルな感想として、「こんなに味のするきゅうりもちくわも久々に食べた。」という感じ。

志摩さん:
「食べ応えあるでしょー!?うちは磯辺揚げもこの鯛ちくわでやってます!」

うぅぅ。磯辺揚げも気になるけれど、それはまた次回。。(すぐ来ます!と心の中で叫ぶ。)

続いての新メニューは、ホタルイカのイカ墨酢味噌和え。ただの酢味噌和えじゃないあたり、春の風を吹かせつつも、“らしさ”をしっかり感じますね。

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志摩さん:
「春らしいでしょ?これは5月いっぱいくらいは続くかな。下にのらぼう菜という青菜が敷いてあるんです。僕はね、緑と黒の組み合わせが好きなんですよ。緑に合うのは黄色じゃなくて黒!(笑)。」

富ヶ谷新聞:
「色とりどりのごまもかわいいですね!イカ墨を使ったお料理って、黒以外に“色”を感じることがあまりないですけれど、青菜の緑も、ごまも、カラフルでいいですね!」

志摩さん:
「このごまがね、またおいしいんですよ。」

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このカラフルなごまだけで味見させてもらったところ…想像以上に味がしっかりついていておいしかったです。普通に白いご飯にふりかけみたいにかけて食べたいくらいの味!

そして、ホタルイカのイカ墨酢味噌和えを実食!

富ヶ谷新聞:
「お…おいしい!見た目よりもだいぶやさしい味ですね!イカ墨の独特のクセもないし、お酢も刺激が少ないというか、トゲトゲしてなくてやわらかい。全部の良いところがバランス良く活かされている感じですね。」

志摩さん:
「これね、もちろんからしも入ってるんですけど、お酢は米酢とバルサミコも使ってるんですよ。」

ほんのりフルーティーな甘みがあるのはバルサミコなんですかね!志摩さん、元々フランスでフレンチの修行をされていたそうで、その後はイタリア料理、スペイン料理、アメリカ料理も経験し、ワインバーでも腕をふるっていたそうです。そのインターナショナルな感覚と経験が、ソースづくりとか、ネクストバッターズサークルらしさである、ちょっとしたヒネりに活かされている印象。ちなみにこののらぼう菜という聞きなれないお野菜は、以前ご紹介したveggie tempoで購入されたそうです。

志摩さん:
「でもね、僕、考え方はロジカルで頭が固いんですよ。レシピを考える時も比率とかばかり考えてるんです。結局、キレイなレシピはキレイにおいしいんですよね。」

富ヶ谷新聞:
「意外!全くそうは見えません(笑)。」

さてさて、次なる新メニューに行きましょう!お待ちかねのグリーンの麻婆!どんなものなのか、ワクワクしながら手際良くお料理している志摩さんの仕事に惚れ惚れしていました。

志摩さん:
「お待たせしましたっ!」

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めっちゃグリーン!!

富ヶ谷新聞:
「こんなに緑のお料理は、ジェノベーゼ以外で見たことがありません!」

いざ、実食!

富ヶ谷新聞:
「めちゃめちゃおいしい!!!超麻婆!!」

ひとくち食べてみると、山椒の香りとさわやかな辛味があって、味はまさに麻婆!具材はお豆腐ではなく、粒の大きな北海道産のホタテの貝柱と、アボカドがごろごろ入っています!最初のお料理の時点で取材じゃなかったらお酒を飲みたいってずっと思っていましたが、これはお酒がすすむこと間違いなし!

富ヶ谷新聞:
「このアボカドの麻婆はどういった経緯で生まれたんですか?」

志摩さん:
「冬に白子の麻婆というのをやっていまして、個人的にはそんなに珍しい料理でもないなと思ってたんですけど、ウケが良かったんですよね。で、白子の季節も終わったし、それに代わる何かを作りたいと思ってて。と、同時にアボカドの料理も何か作りたいなと考えていた時に、展示会でたまたま山椒のオイルを見つけて思い立ったんですよ。」

富ヶ谷新聞:
「へえ…!クリエイティブですね。食べ進めるごとに複雑な味わいがありますね。何でこのあざやかな緑色を出しているんですか?」

志摩さん:
「春菊で青寄せという、ペーストを作ってるんです。あと、山椒のオイルと山椒の実。唐辛子も青唐辛子を使っています。」

富ヶ谷新聞:
「えっ!?春菊!?春菊の独特な香りとか、青臭さはまったくないですね!味は完全に麻婆だし。良く見ると細かい春菊の茎みたいなのが入っているのがわかりますけど、言われてもわからないくらいですね。」

志摩さん:
「でしょ?できてみたら、意外とうまくまとまったよね(笑)。」

富ヶ谷新聞:
「完璧ですね。このメニューを開発するにあたって苦労した点などありましたか?」

志摩さん:
「白子の麻婆の時点でね、中華の経験がないから麻婆自体を初めて作ったんです。それで、今度はアボカドっていう異色の食材でしょ?いろいろ試行錯誤しながら、中華の経験もないし、これって麻婆って言えるのか?邪道すぎるんじゃないか?とか悩みながら試作を繰り返してましたね(笑)。できてみると中華なのか、エスニックな感じもそんなにしないし、いい感じになったかなと思います。」

白子麻婆
こちらが大人気だった冬メニューの白子麻婆。

富ヶ谷新聞:
「麻婆好きにはたまらないくらい完璧な麻婆ですよ。不思議と春菊が主張していないし、甘みというか深みを感じます。お酒が飲めないなら、ごはんがほしいくらい(笑)。」

志摩さん:
「あ、ごはん食べます?」

えっ!いいんですかぁ!!?

というわけで、しっかりごはんもいただいちゃいました。ごはんをバーミキュラーで炊いているあたりも、こだわりを感じます。ごはんもおいしいし、麻婆が合うこと合うこと!ひき肉は鶏を使っていて、アボカドとともにヘルシーで女性にも嬉しいですね。辛さもマイルドなので、辛いものが苦手でもおいしくいただけます。

志摩さん:
「良かったらこれもどうぞ。」

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おお!カレー!!ごはんとカレーと麻婆なんて、完全な欲張りさんですよ!行ったり来たり忙しい!!

志摩さん:
「カレーはバターミルクチキンカレーもあるんですけど、これは春らしいラムキーマです。」

春ですものね。スプリングラムの季節ですものね♪

富ヶ谷新聞:
「ありがとうございます!いただきます!」

おいしすぎる!!!

ラムとオクラが入っていて、辛さはあまりなく、ラムのうまみの強いコクのある本格的なやさしいカレーです。ごはんが進む進む!もう、麻婆とカレーを行ったり来たり忙しいです。お酒を飲みながら、アタマ(ルーのみ)をつまみにグイグイいけますよ。志摩さん曰く、このラムキーマで、近々新メニューも考案中だそうです。内容はまだヒミツ。日本人にとって身近なメニューです。乞うご期待!

富ヶ谷新聞:
「志摩さんがメニューを考えるときに、先ほどおっしゃっていた比率とか以外に意識することってあるんですか?」

志摩さん:
「おもしろいか、おもしろくないかですかね(笑)。」

なるほど!その答えは、一度お店に行ってみると納得できると思います。そんな志摩さんですが、意外や意外、定番のグランドメニューのおすすめはアジフライなのだそう。どんなこだわりがあるんですかね?

志摩さん:
「普通につくること。」

富ヶ谷新聞:
「えっ!?志摩さんらしくない意外な答えが返ってきた(笑)。」

志摩さん:
「ヒネらなくていいものもあるんですよ。ちゃんと王道につくることも大事。余計なことはする必要はなくて、これができれば、サービスにしても、ほかの仕事がなんでも完璧にできるんですよ。だからアジフライは他のスタッフの仕事(笑)。」

まさか、アイデアの宝庫のような志摩さんからこんな言葉を聞くとは!深いですねぇ。裏技一切ナシ!というのがこだわりというわけですね。

いろんな国のお料理を吸収してきた志摩さんが、自由な発想で自分を表現しやすい次の舞台が「居酒屋」だったのかな、なんて勝手に思ってしまいました。

ジャンルレスなネクストバッターズサークルの魅力の一つが、そのメニューの豊富さ。行く度に新しいメニューに出会えるのも楽しい。「担々麺で締めたかったのに、おつまみ食べすぎてたどり着けなかった!またすぐ行こう!」そんな気分にさせてくれるクセになる楽しさ、ワクワク感のあるお店です。今後も要チェックですよ!

最後に、志摩さんからプレゼントです!「富ヶ谷新聞を見たよ!」と言うと、2019年6月末まで、あて小皿or〆アイスどちらかをプレゼント!この機会にぜひお試しください!

ネクストバッターズサークル
渋谷区富ケ谷1丁目9-20 リンデン代々木公園2F
水曜日定休
03-5738-8159
Instagram(おすすめメニューなど日々更新中!)

取材/文 hazuki

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