開店の準備をしていらっしゃる頃に尋ねたんです。
「何屋さんになるんですか?」
「煮込み屋です」
「???… そうなんですねぇ」
とこんな感じ。
なんだろう?モツ煮込みとか食べられるお店なのかなあと、ワクワクしていました。そのお店がoeld(エルド)さんです。
どんなお店なんだろうな?いつ行こうかなあ?と迷っていた僕の足を、まっすぐと店内へと導いたのはこの子
看板犬のチョロくん。ミニチュアダックスとパピヨンのミックスで、とても人懐っこい可愛いやつ。
はしゃいで水をこぼした後の顔です。
さてさて、店内はカウンター7席とテーブルが1席。スタンドテーブルもあったり、外にはテラス席もあります。
しかしこの雰囲気にモツ煮込みは似合いませんねぇ。
メニューメニュー
ん?
そうなんです。
「スパイス&ワイン」
oeldさんは、スパイスを使ったヨーロッパの郷土料理である煮込み料理とワインをいただく、そんなお店なのです。
まあ、そこまで聞いても正直ピンと来ねえなって方がほとんどかと思います。ということで、いつも気さくに色々教えてくるマスターの大澤さんに話を聞きつつ、料理の方を紹介していきたいと思います!
富ヶ谷新聞
よろしくお願いしますー
大澤さん
お願いします。取材ありがとうございます!
富ヶ谷新聞
いやいや、ぜひぜひ大澤さんの煮込み料理を紹介したいと思っていましたので。早速これぞ!ってやつからいっちゃいましょう!煮込みハンバーグお願いします!
大澤さん
了解です
どん!ハンバーグ・ハンバーグ・だいこん!
びっくりした?思ってた煮込みハンバーグと違うでしょ?
こういうのが普通頭に浮かびますよね?まあ、これも美味しいのですが、僕はやっぱりoeldの煮込みハンバーグが大好きなんです!
大澤さん
ベースは赤ワインと、玉ねぎで煮込んでるんですが、その時その時の煮込みで出た美味しいソースなんかをつぎ足しつぎ足しで、鰻屋さんのタレみたいに育ったスープで煮込んでます。
富ヶ谷新聞
いつの間にやら28代目ですもんね!
大澤さん
富ヶ谷新聞さんがこの間召し上がられた時からもまた育ってますからね!イノシシの旨味だったり鹿の・・
富ヶ谷新聞
わお!イノシシですか!それに鹿って!?育ってそうですね!
大澤さん
大根は、おでん屋さんみたいにずっと火にかけるんじゃなくて、ぐつぐつっとしたら火をとめてっていうのを繰り返して、2日くらいかけて仕込んでます。
ちょっと薄めのソースで煮込んでおいて、最後にハンバーグとちょっとだけ一緒に煮込んで、肉の旨味をしみこませて出来上がりです。
富ヶ谷新聞
手がかかってますねぇ!もう我慢できないす!食べましょ!
やっぱりこのままじゃ食べにくいので、タワーを分解します笑
大根に入刀!しんみしんみです!それでも丁寧に煮込まれているのでくずれてないのがすごい!
ハンバーグの方も
これぞ煮込み!ハンバァーーーーーーーグゥゥゥ!
ソースとぐつぐつ火にかければ、それは煮込みハンバーグなのか?
否!ちゃんとハンバーグが煮込まれて、複雑なソースの旨味がしみこんでいる、コレこそが煮込みハンバーグ!この感覚は結構新鮮ですよ!元々のハンバーグの味、その肉にしみこんだ玉ねぎの甘みや、赤ワインの旨味、複雑なスパイス。色々な複雑な味をすっとまとめてくれる付け合わせの茎わさび!口の中でサッと溶ける甘味強めの岩塩!センス!
ペロリと食べ終える丁度ころ合いに、はいどーぞと出てきたのがコレ
焼きたてのミルクパァァァン!
チャージとして出してくれるもので、数に余裕があればおかわりも可とのこと!(聞いてみてね)そしてこのミルクパンの美味しいこと!
大澤さん
やっぱり焼きたてが美味しいので、お食事される方はぜひ予約していただければと。その時間に合わせて焼き上げますので。
よし、この熱々感を伝えたい!ゆげもや~んを写真に!
アツい!あつぅぅぅぅぅぅぅい!手が!てがぁぁぁぁぁぁぁ!
ぐうおおおおお!湯気!湯気見えた???
カメラマンさん
どうでしょ?ちょっと伝わらないかも。。。
うおりゃあああ!
もう手が限界!食べちゃう!
おいしいいいいいいいい!
香りが良い!甘味が良い!焼きたて最高!
そんなパンを、煮込み料理の汁 a.k.a. ルーシーにそっと浸し口へ運ぶ。つい先ほど食べた煮込みハンバーグの記憶がまた脳内を彩る。このルーティン、至極。
大澤さん
次はこちらで
骨付きソーセージとベーコンのシュークルート!これも僕の大好物です。
キャベツの酢漬けでソーセージなどを煮込む家庭料理で、なんとも程よい酸味が食欲を刺激してくれます。
大澤さん
ベーコンは、燻製かけてあるので、脂身はパンチありますが重たくないと思います。
富ヶ谷新聞
本当だ。キャベツの酸味とも相性バッチリですね!ペロリですペロリ!
骨付きソーセージも、ちゃんと煮込まれており、スープとソーセージがお互いに高めあっている。とてもいい関係を築いてらっしゃる。大好き。
お肉ばっかりと思われちゃうと困るので、カウンターに座ったらとりあえずコレいっときたい!っていう一品をこの辺でご紹介
やさい盛り オリジナルしょうゆソースで!
きれいでしょう?ヒラヒラと 良い野菜でしょ♪
とっても新鮮な野菜をカットして、オリジナルしょうゆソースをかけただけというとってもシンプルな料理なんですが、野菜のみずみずしさと、しょうゆソースの相性が素晴らしい!
富ヶ谷新聞
このしょうゆソースもスパイスを入れて作ってるんですか?
大澤さん
そうですね。醤油自体も野菜に合わせて産地を変えたりしてるんですが、今は小豆島の醤油を使ってます。
富ヶ谷新聞
その醤油にどんなスパイスを?教えてくれます?
大澤さん
メ―ス、ナツメグ、月桂樹と、あと少しローズマリーをしずめて、混ぜるときに桂皮で混ぜてます。
富ヶ谷新聞
聞いても解りませんでした笑 まあ、色々入ってて美味しいんだってことは解ったので大丈夫!
カウンターに座ってまずこの野菜盛りを頼んで一杯というのが、富ヶ谷新聞のスタイルなのですが、ここで飲むのは僕の場合ワインではなくビールです。
こんな感じで珍しい瓶ビールがずらり!その都度その都度仕入れるものが変わったりするのもリピーターには嬉しいですよね!
お気に入りの1本を決めておいて、最初は大澤さんと相談しながら冒険して、最後にはお気にの1本に帰る。そんな飲み方しております。わたくし。
※こちらは本日3.31入荷の新ラインナップだそうです!楽しみ!
もちろんワインも充実しているので、三ツ星レストランでサービスマン経験もある大澤さんに是非聞いてみてください!
まだまだおすすめしたい料理はあるんですがそろそろシメないと。
ということであと1品だけお勧めのお皿を
豚の角煮!
お?和食っぽい煮込み料理あるやん!と思った方、確かに和食のテイストもあるんです。この角煮。なんと、まず普通の角煮を作ってから、赤ワインとトマトベースでさらに煮込むという手の込んだ一品なんです!
oeldさんの料理は、今までの味の概念をサクッと飛び越えてくるものが多いので、なんとも文章にし難いのですが、これが一番難しいかも。
まず、最初に角煮を作る時点で、台湾の醤油を使っているとのことで、ここでもうちょっとクセが出てるんです。そのクセを赤ワインとトマトという煮込みの王道+スパイスで、なんともミラクルな着地を決めているというか。。よっ!煮込み界の内村航平!
あと、やっぱりすごいのが、しっかり煮込まれているのに全然お肉が崩れないところですね。
大澤さん
ぐつぐつ煮込むとその振動で繊維がくずれちゃうので、お肉をくずさないように丁寧に煮込んでます。
富ヶ谷新聞
なるほど!振動なんですね。家でも気を付けてみよ!
僕の語彙力ではこれ以上上手く説明できないので、ぜひ食べてみることをおすすめします!と強引なシメで終わらせることをお詫びしますm(_ _)m
ヨーロッパの家庭料理と言ってはおきながら、家庭ではなかなか作れない、平凡な男の語彙力では表現しきれない味を提供してくれるoeldさん。どうせ外食するなら、「やっぱり家じゃこれ食べられないよね!」ってものを食べたいじゃないですか。しかも、行く度にスパイスや材料、お酒が少しずつ変わっていくのでまた新しい体験をさせてくれる。
あたなもoeldさんの常連になりませんか?カウンターで会いましょう!
※特典あり!※
「富ヶ谷新聞を見たよ」と言っていただけると、乾杯スパークリングなどのサービスをご提供いただけることになりました!(+1杯のオーダーをいただきます)
是非一言お声かけください!!!(4月16日までのサービスとさせていただきます)
スパイス&ワイン oeld
渋谷区上原1-1-23 1F
open:17:30~close:27:00
休日:第2・第4水曜日(月によってはイレギュラーあり)
TEL:03-6804-7713