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Minimal The Bakingが切り拓く、新しいチョコレートとコーヒーの世界

富ヶ谷に本店を構えるビーン・トゥ・バー・チョコレート専門店のMinimal-Bean to Bar Chocolate-(ミニマル)が、新業態としてガトーショコラ専門店Minimal The Baking(ミニマル・ザ・ベイキング)を今年6月22日にオープンしました。「そりゃおいしいに決まってる」というのが、シンプルな先入観。いえいえ、お店に一歩足を踏み入れたら、新しいMinimal、カカオ、コーヒーの魅力に出会えます!今までのコーヒーやチョコレートの概念を変えてしまうかもしれませんよ?

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というわけで、店長の力武元太(りきたけげんた)さんにお話を伺ってきました!

■コンセプトは”火入れ“。そして”チョコレートを新しくしたい“という思い。

先述の通り、MinimalはBean to Bar(ビーン・トゥ・バー=カカオ豆からチョコレートになるまでの工程を一貫して行うこと)チョコレートの専門店ですが、なぜガトーショコラだったのでしょう?

力武さん:
「Minimalのブランドとして目指すところに、”チョコレートを新しくしたい“っていう考えがあるんです。」

富ヶ谷新聞:
「えっ!?なんだか深そう!”チョコレートを新しくしたい“というと?」

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力武さん:
「Minimalのチョコレートって、ざくざくした食感が特徴なんですよ。だけど、その食感を作り出すために何か特別なものを入れているわけじゃないんです。基本、材料はカカオと砂糖のみ。乳製品も入ってません。カカオの素材由来の香りを引き出す製法を研究した結果、カカオを粗挽きするザクザク食感の板チョコレートをお届けしてきたのですが、チョコレートの可能性を広げたいというのもあり、そのこだわりをなくさずにガトーショコラを作ってみようと。そのガトーショコラが新しいチョコレートの体験になるはずなんです。」

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ガトーショコラは、カウンターの裏で丁寧に焼き上げています。ちょっとだけのぞかせてもらいました!

富ヶ谷新聞:
「チョコレートに対する概念というか、イメージとかが一新するような体験になるわけですね。」

力武さん:
「そんな感じですね。ただ、問題は“火入れ”なんです。火が通るとカカオの香りが飛んでしまいがちで。そうならないように、当店では、細かく火の入れ方を管理しています。」

富ヶ谷新聞:
「今までにない新しいガトーショコラができちゃったわけですね?」

力武さん:

「です!(笑)」

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実際いただいてみると、本当にMinimalの板チョコレートがそのままガトーショコラになったというのが、食べたことのある人ならわかります!不思議!

■コーヒーが飲めなかった力武さんが名バリスタになるまで

以前は、富ヶ谷にある有名コーヒーショップ、Fuglen Tokyo(フグレン・トウキョウ)でバリスタとして活躍していた力武さん。その知識とコーヒーを淹れるテクニックは一流です。が、元々コーヒーが飲めなかったというから驚き。ちょっとガトーショコラからそれますが、力武さんのおもしろキャリアにも迫ってみました。

力武さん:
「実は、某シアトル系コーヒーチェーンの大ファンだったんです(笑)。地元の鹿児島にはおしゃれなカフェなんてものがなかったんで、単純な憧れがあったんですよね。好きな映画で、そこのコーヒーを持って都会の公園でランチみたいなシーンがあって、そんなおしゃれなシチュエーションが鹿児島の日常にはないから衝撃を受けちゃったんです(笑)。」

富ヶ谷新聞:
「コーヒーというよりも、ブランドイメージに惹きつけられたんですね(笑)。」

力武さん:
「そうなんです。初めてそのお店に足を踏み入れた時は感動でした!以来、そこの戦略にまんまとハマり、気づけばグッズのマニアになっていたんですけど、ずっとブラックではコーヒーが飲めなかったんですよ(笑)。」

富ヶ谷新聞:
「コーヒー屋じゃなくて、雑貨屋感覚!?何をきっかけに飲めるようになったんですか?」

力武さん:
「スリーブが欲しかったんですけど、いつもカフェモカだからついてこないんです。で、ある時、自分の前にいたお客さんがショートドリップっていうものを頼んでいて、それにスリーブがついていたんで頼んでみたらブラックコーヒーだったんです(笑)。それからスリーブのために我慢してブラックを飲んでいたら、飲めるようになりました(笑)。」
*スリーブとは、ホットドリンクのカップに巻かれている、火傷防止や保温のためのアレです!

富ヶ谷新聞:
「鍛えられたんですね(笑)。」

そして、ついにコーヒーの魅力を知る時が!

力武さん:
「その後そのコーヒーチェーンで働くようになるんですよ(笑)。」

富ヶ谷新聞:
「好きが高じて!!」

力武さん:
「そう!ある日名前入りのブラックエプロンの存在を知って、どうしたら手に入れられるか聞いたんです。そしたら、研修を受けてコーヒーの勉強をして、社内のコーヒーマスターの資格を取ればもらえると!!」

富ヶ谷新聞:
「おおっ!いよいよ本格的になってきましたね!!」

力武さん:
「そして、マニアの僕はエプロン欲しさに、コーヒーについて学び始めたわけです(笑)。研修で産地の違う豆の飲み比べをしたことがあって、コーヒーの違いにこれまた衝撃を受けたんです。それ以来、飲めば飲むほどコーヒーの違いがわかるようになったことが面白くて、最初に働き始めた動機は不純だったけど、コーヒーの魅力にとりつかれてしまいました(笑)。」

富ヶ谷新聞:
「ついに一ファンからプロのバリスタへの道が開かれましたね!人生の転機ですね!」

コーヒーに目覚めてからは、様々な有名店に行くようになったそう。そのうちの一つがFuglen Tokyoだったそうです。

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力武さん:
「最初は、正直なところ有名店に行っても、”すごい”のはわかるけど、”おいしさ”がわからないんですよね。働いていた店は深煎りのしっかり火の入った苦みのあるものを出していたので、浅煎りのコーヒーの魅力がわからなかったんですよ。それをFuglenに行った時に知ったんですよね。」

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力武さん:
「ある時、エアロプレスという空気圧で抽出したエチオピアのコーヒーを飲んだんです。ティム・ウェンデルボー(世界的に有名なバリスタ、ロースターであり、北欧コーヒーのスペシャリスト)のコーヒーだったんですけど、すごく酸味を感じたんですよね。これも衝撃で、浅煎りのコーヒーを初めておいしいと思った瞬間でした。」

その後、いろいろな縁があってFuglenで働き始めたことをきっかけに本格的にバリスタの道を歩み、ついにはノルウェーのオスロにある本店にも行ってしまい、プロのバリスタとしておいしいコーヒーを追求し続けているというから驚きです。やっぱり好きなことや興味のあることを掘り下げていくと強いですね。いやあ、尊敬です。

■Minimalのチョコレートとの出会い

力武さんがMinimalのチョコレートと出会ったのは、Fuglenで働いていた時期だそうです。

力武さん:
「FuglenでMinimalのチョコレートを扱うという話が出た時に、どんなチョコレートなのかを知るためにMinimalのワークショップに行ったんです。実際食べてみてビックリしましたね。“うまい!”という感想と同時に“卑怯だ!”と思いました(笑)。」

富ヶ谷新聞:
「卑怯!?」

力武さん:
「そこにいた全員が、そのチョコレートに対して共通認識をカンタンに持てたんですよ。ベリーを使っていないのにベリーっぽい、ミント入れていないのにミントっぽいと全員が思える。そんなことコーヒーにはなかなかないんで、ずるい!って(笑)。」

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写真のチョコレートは、本店5周年の特典として作られた非売品のNutty。ナッツは入っていないのに、本当に不思議とナッツのような味わいがあります。Minimalのチョコレートマジックはすごい!

力武さん:
「そういう意味で、Minimalのチョコレートとの出会いも衝撃でしたね。転職とかは全く考えていませんでしたが。」

富ヶ谷新聞:
「それがなぜMinimalへ?」

力武さん:
「その後、代表の山下とは友人関係になり、仲良くしてもらってたんです。ある時、Minimalの他の経営陣の話を聞く機会があって、全員が同じ目標に向かっているチーム力を感じたんですよね。そういうのいいなって。で、僕のコーヒーのキャリアも活かせるかもってことで、Minimal The Bakingを任されることになったんです。」

お話を聞いていて、なんだか力武さんのキャリアって、偶然の流れのようですべてが良いご縁とタイミングでつながっているような印象。人柄と行動力でいろんなチャンスを手にしてきたのでしょうね。

■コーヒーのプロとチョコレートのプロが提案する最高のペアリング

そんな力武さんの存在を武器に、Minimal The Bakingでは、ガトーショコラとコーヒーによる最高のペアリングを体験することができるんです。

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上原店限定のラインナップは、ハイカカオとフレッシュの2種類のガトーショコラ。他に、元々オンライン限定で扱っていた生ガトーショコラ、チョコレートウィッチというリッチな食感と味わいを楽しめる生菓子、さらに店内のみで食べられるアイスクリームがあります。

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2種類のガトーショコラは、材料はほぼ同じで、違いはカカオの種類のみ。ガーナ産のカカオを主に使用したハイカカオは、カカオ由来の風味がぎゅっと詰まっています。フレッシュはコロンビアのカカオを使っていて、レーズンを思わせるようなさわやかな風味がします。もちろん、フルーツは入っていません。このガトーショコラと力武さんが厳選したコーヒーと合わせると、また違った味わいが生まれるんです!

力武さん:
「コーヒーは常に同じものではなく、3種類ほどご用意していて、ハンドドリップで丁寧に淹れています。今、フレッシュには丸山珈琲さんのナチュラルという精製方法で豆を取り出すフルーティーな味わいのものを合わせています。これを合わせることによって、深みのあるベリー感というか、レーズンのような香り、チョコレートの甘みが引き立って一体感を感じられるんです。」

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力武さん:
「ハイカカオには、今は名古屋のトランクコーヒーロースターのルワンダのコーヒーを合わせています。 このコーヒーは、レーズンっぽさ、実というより、皮の部分の渋みやドライな感じ、タンニンな感じが特徴で、後味に緑茶を思わせるような清涼感もあるんです。これにハイカカオを合わせると、味の変化が起こって、バナナのような不思議な味わいが一瞬感じられるというマリアージュが体験できます!」

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不思議すぎる!もはやワインのような奥深さですね。コーヒーが変われば、ガトーショコラとともにまた新しい味わいを発見できちゃうんです。これはスゴイ!

力武さん:
「敷居の高いものでもないので、ご近所のみなさんに日常的に気軽に楽しんでいただきたいです(笑)。」

オープンから6ヶ月ほどしか経っていないのにも関わらず、Minimal The Bakingは新しいことにどんどん挑戦しています。11月16日には、初の試みとなる、ヨルミニマルザベイキングを開催。このイベントは、ガトーショコラに合うワインやビールを用意して、そのマリアージュを楽しんでもらうというコンセプトのもと、通常の営業時間後に開催されました。初回にも関わらず、大いににぎわった模様。

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ヨルミニマルザベイキングというのは、西原にあるパンの名店、カタネベーカリーさんが開催しているヨルカタネからインスパイアされたものだそうで、本家カタネベーカリーさんからもお墨付き!

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力武さんをはじめ、スタッフの方々との交流も楽しめるイベントです。今後は毎月開催する予定とのこと。新しいガトーショコラの楽しみ方を発見できそうです!初めてこちらのガトーショコラを食べた時に、お酒にも合うだろうなぁなんて思ったんですよ。次回は12月14日!要チェックです!

さらにさらに、カタネベーカリーさんとのコラボも実現!パンオショコラが限定で楽しめます。こちらは、毎月第1、3、5日曜日以外の週末のみの販売!レアアイテムです!
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まだまだ他の新商品の開発も進めているそうですよ。最後に、今後も目が離せなさそうなMinimal The Bakingから、プレゼントです!商品をお買い上げの方で、「富ヶ谷新聞を見たよ!」と言ってくださったお客様に、2020年1月末までミニチョコレートをプレゼントしてくださいます!まだ未体験であれば、この機会にぜひお試しください。

力武さん、お忙しいところありがとうございました!

Minmal The Baking

東京都渋谷区上原 1-34-5
03-6407-8292
営業時間:11:00~19:00
定休日:月曜日・火曜日
ホームぺージ:https://mini-mal.tokyo/
Instagram:https://www.instagram.com/minimal_beantobarchocolate/ (新商品など随時更新中!)

取材/文 hazuki

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